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自主管理と管理委託どっちがいい?アパートオーナーのための費用・手間・リスク比較

約6分で読めます執筆:TLL編集部

アパートを買ったとき、あるいは相続したときに最初に迷うのが「管理を自分でやるか、管理会社に任せるか」です。自主管理なら管理委託料がかからない一方で、入居者対応や空室の募集に時間と手間がかかります。

この記事では、賃貸管理の仕事の中身を整理したうえで、自主管理と管理委託を費用・手間・リスクで比べ、どちらが向いているか、自主管理から委託に切り替えるタイミング、管理会社を選ぶときに見るべき点を解説します。

賃貸管理の仕事とは

「管理」とひとことで言っても、中身は多岐にわたります。自主管理の場合、これをオーナー様がご自身で行うか、個別に業者へ依頼することになります。

業務主な内容自主管理管理委託
入居者募集募集条件の設定、仲介会社への依頼、内見対応オーナーが仲介会社とやり取り管理会社が行う
契約審査、保証会社の手配、契約・更新手続きオーナーが行う(仲介会社の支援あり)管理会社が行う
集金・督促入金確認、滞納時の督促・保証会社への報告オーナーが毎月確認管理会社が行う
入居者対応設備故障、騒音などのクレーム、夜間の緊急連絡オーナーが直接対応管理会社が窓口になる
退去・原状回復立会い、費用負担の精算、工事手配オーナーが行う管理会社が行う
建物管理共用部清掃、法定点検、修繕の手配業者に個別に依頼管理会社が手配
収支管理入出金の記録、確定申告用の資料オーナーが行う管理会社が月次で報告

費用を比べる:管理委託料と、自主管理の見えないコスト

管理委託料は、月額賃料収入に対する割合で設定されることが多く、TLL の場合は月額賃料収入の3〜5%+税です(リーシング・入居者対応・収支モニタリング・月次レポートを含む)。料率と含まれる業務の範囲は管理会社によって異なるため、比べるときは料率だけでなく「何が含まれているか」を確認します。

年間の満室賃料が1,200万円の物件なら、料率3〜5%の場合の管理委託料は年36万〜60万円(税別)です。一方、自主管理にも次のようなコストがかかります。

  • 清掃・点検・修繕を個別に業者に頼む費用(管理委託でも別途かかることが多いが、手配の手間はオーナー持ち)
  • 夜間・休日の緊急対応に使う時間
  • 対応の遅れによる退去や空室期間の長期化

たとえば月8万円の部屋が1室、3か月空けば24万円の減収です。空室や退去が増えると、管理委託料の差額は簡単に埋まってしまいます。自主管理で管理委託料を節約できるのは、募集から入居者対応までを遅れなくこなせる場合に限られます。

なお、管理委託料は不動産所得の必要経費として計上できます。税引き後で考えると、実質的な負担は表面の料率より小さくなります。反対に、自主管理で使っている時間は経費になりません。本業の収入や、その時間で物件探し・買い増しの検討ができることも含めて比べると、判断しやすくなります。

また、収益物件の評価額は「年間賃料 ÷ 利回り」でおおむね決まるため、入居率が上がれば評価額も上がります。管理委託料を払ってでも入居率が上がるなら、売却を考えたときの価格にもプラスに働きます。

自主管理のメリット・デメリット

メリット

  • 管理委託料がかからず、手元に残る収入が増える
  • 賃料・修繕・入居者の選び方を、自分の判断ですぐに決められる
  • 入居者と直接やり取りするため、物件の状態を把握しやすい

デメリット

  • 夜間・休日の緊急対応を含め、時間の拘束が大きい
  • 借地借家法、原状回復のガイドライン、個人情報の扱いなど、法律や実務の知識が必要
  • 滞納や入居者トラブルが起きたとき、自分で対応しなければならない
  • 仲介会社との関係が薄いと、募集で不利になることがある

管理委託のメリット・デメリット

メリット

  • 入居者対応や緊急対応の窓口を任せられ、時間の拘束が減る
  • 仲介会社のネットワークや募集ノウハウを使える
  • 滞納時の督促や保証会社とのやり取りを任せられる
  • 月次の収支報告が確定申告や融資の資料として使える

デメリット

  • 管理委託料がかかる
  • 管理会社の力量によって、入居率や対応の質に差が出る
  • 判断を任せきりにすると、募集条件や修繕の内容がオーナーの意向とずれることがある

なお、管理会社が物件を一括で借り上げて転貸する「サブリース」は、管理委託とは別の契約形態です。賃料が保証される代わりに、受け取る賃料は相場より低く設定され、途中で減額を求められることもあります。2021年6月に全面施行された賃貸住宅管理業法では、サブリースの誇大広告の禁止や契約前の重要事項説明が義務づけられました。

自主管理に向くケース・委託に向くケース

自主管理に向くケース管理委託に向くケース
戸数数戸程度の小規模戸数が多い、複数棟を持っている
物件との距離自宅から近く、すぐに行ける遠方、海外在住
時間本業以外に時間が取れる本業が忙しい、夜間・休日に対応できない
経験賃貸経営の経験がある初めての物件、相続で引き継いだ物件
入居者層長く住んでいる入居者が多く、入れ替わりが少ない単身者向けで入れ替わりが多い、外国籍の入居者が多い

自主管理から委託に切り替えるタイミング

自主管理で始めた方でも、次のような変化があれば委託を検討する時期です。

  • 空室が長引くようになった、問い合わせが減った
  • 滞納や入居者トラブルが続いた
  • 大規模修繕が近づき、業者の選定や工事の管理が必要になった
  • 物件を買い増して、管理する戸数が増えた
  • 高齢になった、相続を見据えて家族に引き継ぎやすい形にしたい
  • 数年以内の売却を考えていて、入居率と収支の記録を整えておきたい

すべてを任せるのが不安な場合は、募集だけ、建物管理だけといった一部の業務から委託する方法もあります。

管理会社を選ぶときに見る点

  • 管理委託料に含まれる業務:募集、更新、退去立会い、緊急対応、月次報告のうち、どれが含まれ、どれが別料金か。
  • 入居率と空室期間の実績:管理物件の平均入居率や、退去から次の契約までの日数を聞く。
  • 報告の内容と頻度:入出金だけでなく、問い合わせ数や募集状況まで報告されるか。
  • 緊急時の対応体制:夜間・休日の連絡先と、実際に誰が対応するか。
  • 賃貸住宅管理業の登録:管理戸数200戸以上の管理会社には国土交通大臣への登録が義務づけられています。登録番号を確認します。
  • 解約の条件:解約の予告期間や違約金の有無。

まとめ

  • 賃貸管理には募集・契約・集金・入居者対応・退去・建物管理・収支管理が含まれる。
  • 自主管理は管理委託料がかからない一方、時間の拘束と、対応の遅れによる空室のリスクがある。
  • 管理委託料は料率だけでなく、含まれる業務の範囲で比べる。
  • 戸数・物件との距離・使える時間・経験で、向いている方を選ぶ。
  • 空室の長期化、トラブル、修繕、相続・売却の予定が出てきたら、委託への切り替えを検討する。

TLL の管理代行は、月額賃料収入の3〜5%+税で、リーシング・入居者対応・収支モニタリング・月次レポートまでをお受けしています(当社運用物件の平均入居率は98.2%、直近12か月の自社集計)。詳しくは資産管理・運用サービスをご覧ください。あわせて「アパートの空室対策」「家賃保証会社とは」も参考にしてください。

この記事について

執筆
TLL編集部
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TLL合同会社宅地建物取引業 東京都知事(1)第108202号住宅宿泊管理業 国土交通大臣(01)第F03424号

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